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王毅大使は現在の中日関係について記者の応答要旨
2005/11/26

 

 11月24日、王毅大使は日本外国特派員協会で記者会見し、各国の在京記者及び日本のマスコミからの質問に答えた。主なやり取りは以下の通り。

 ――日中関係はいろいろな問題を抱えているが、中国側はこれをどう見ているか

 中国はずっと対日友好政策を取っている。胡錦涛主席は中日双方が共同声明など三つの文書を踏まえて、「平和共存、代々友好、互恵協力、共同発展」という16文字の方向を示している。これを実現するためには、両国関係を妨げる靖国神社参拝に代表される歴史問題を乗り越えていく必要がある。

 靖国神社問題のポイントはA級戦犯にある。A級戦犯はかつての日本の侵略戦争の発動者と指揮者の象徴であり、国際法廷から裁かれた戦争犯罪者である。A級戦犯を祭っている靖国神社は今でも公然と、東京裁判は偽りで、A級戦犯に罪はない、「大東亜戦争」は自衛のため、太平洋戦争はアメリカなどから強いられた戦争だと言っている。したがって、A級戦犯の扱い方は、既に完全には日本の内政ではなく、中日国交正常化の政治基盤に関わり、日本戦後再建の原点に関わり、第二次大戦後の国際秩序にも関わっている。また、この問題は中国と日本の間だけの問題ではなく、日本とアジアの戦争被害国との間の問題であり、日本と国際社会の間の問題でもある。

 中華民族は寛容的である。戦後われわれは中国で拘束されたB級、C級戦犯を全員釈放し、日本国民が神社へ自分の親族を偲びに行くことに異存を唱えないし、一般の政治家があそこに行っても外交問題にしていない。しかし、日本の指導者がA級戦犯を祭っている神社へ「敬意」を表しに行くと、中国国民の感情を傷つけ、中日国交正常化の基盤を損ね、最大の被害国として、中国が受け入れることは難しい。

 中国の立場に継続性がある。1985年A級戦犯が神社に祭られていることが公になってから、われわれは一貫して日本指導者の参拝に反対してきた。1986年内閣官房長官は日本政府を代表して、「国際関係を重視し、近隣諸国の国民感情にも適切に配慮しなければならない」、「これら諸般の事情を総合的に考慮し、内閣総理大臣の靖国神社への公式参拝は差し控えることとした」という公式談話を発表した。その時から20年が過ぎて、本来ならば、日本が歴史問題でもっと前進して、後退するではない。われわれは日本政府の上述の立場がまだ存在しているかどうか、存在しないならば、それはなぜなのかと疑問を持っている。国と国の付き合いにおいては、お互いに約束を守ることは何より大事である。

 ――中国と日本の間にあれこれ問題があるが、両国の指導者はほかの国と同じように相互訪問し、会談実現できないか。

 中日は隣国同士であり、中国側としては両国指導者が相互訪問して、会談することを望んでいる。しかし、会談は単に顔を合わせるためではなく、外に見せるためでもない。当面両国の政治関係が不正常な状況にある中で、会談は問題の解決に、両国関係の政治的障害の克服にプラスとなり、お互いの理解を深め、両国国民から支持され、歓迎されるようになることを期待している。

 ――日本国内に中日両国の国民感情が冷めているのは、中国の「反日教育」のせいだと言われているが

 中国はほかの国と同じように、自分の国や民族や文化などを愛する教育はあるが、特定の国に反対する教育はない。現在は情報化社会なので、中国の民衆は中日関係の歴史を知っているだけでなく、日本の現在をも良く知っている。中国は日本戦後の平和発展の道を知らないという説があるが、それは事実ではない。私たちは日本戦後の平和発展の実績を高く評価するが、その平和発展を中国の民衆が知れば知るほど、日本最近の行動がわからなくなると思う。

 ――中日は東海で共同開発できるのか。

 中日双方は東海を平和の海、協力の海にしようとする共通目標を抱えている。この大きな目標に向かって、中国側は境界画定の交渉を始めよう、そして交渉が決着をつけるまでに、共同開発をしようと提案している。現在、両国の事務レベルの協議はまさにそういう方向を目指して、努力している最中だ。

 私が説明したいのは、いわゆる中間線はあくまで日本が一方的に主張するラインで、交渉を通じて双方が認めたラインではない、ましてや現実の海上境界線でもない。中国企業が行っている石油・天然ガス開発は双方の係争のない海域で、日本側が主張するラインよりも離れている。

 ――東アジアサミットはまもなく開催されるが、中日は一緒に東アジア協力を推進できるのか

中国と日本が地域協力でそれぞれ長所をもち、ぞれぞれの優位性を行かして、共にアジアの一体化、特に東アジア協力を推進していくことができる。この分野で、中日両国が競合している或いは対抗しているような言い方には賛同できない。われわれはアジアの発展と繁栄のために、日本がもっと積極的な役割を果たすことを歓迎する。最も、中日関係が健全発展の道に戻れば、両国がアジアの将来に向けてもっと貢献できると思う。これは双方の利益に合致し、本地域と国際社会からも歓迎されるだろう。

 ――中国は北朝鮮やアジア隣国との関係をどうやって進めて行くのか。

中国は全ての隣国に対して、隣国と仲良くつきあい、隣国をパートナーとする善隣友好政策を取っている。朝鮮との間も同じだ。中国は他国の内政を干渉しない、朝鮮に対してもそうだ。中国は古い友人を大事にしており、友好隣国に困難があれば、支援の手を差し伸べる。中朝の間もこういう協力をしている。

 ――アメリカがアジア諸国との関係を強化して、中国を完全に包囲しよう、封じ込もうとしており、中米の間に新しい冷戦が始まるのではないかという説があるが、これをどう考えるか。

 私は中米関係をそんなに悲観していない。冷戦が終わってからも、中米両国の共通利益はますます増えている。例えば、アメリカが最重視している反テロ、核拡散防止、経済の持続的発展など三つの分野で、中米両国はうまく協力している。なぜなら、中国の利益にも合うからだ。そして、中米関係を根本的に影響しうる台湾問題に関しても、緊密な対話を通じて、台湾独立に反対し、台湾海峡の安定を維持するという二つの共通点を見出した。

 アメリカが中国を封じ込もう、包囲しようとするとは言っていない。むしろ、アメリカの指導者は度重なって、もっと自信ある、平和で、繁栄する中国を歓迎すると表明している。勿論、中国は封じ込められ、包囲される国でもない。アジアにこのような考え方に応じるような国もないと思う。

 中米はアジアの場でも対話と協力を展開している。アメリカの高官は最近アジアにおける中国の利益を尊重すると公に言った。中国としても、アジアにおけるアメリカの伝統的影響と現実的利益を尊重する。中米はお互いに尊重しあう上で、本地域の平和と安定に努力していくだろう。

 ――在日米軍基地の再編問題についてコメントあるか。

 それは日本とアメリカの間のことである。一方で、隣国としても、おのずと関心を持っている。もし日米軍事同盟の矛先が第三国に向けると問題になる。

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